第1回(2004年) 入賞者

佳作
馬場梨彩子 (西田地方小 5年)
金亜加梨 (新湊小 2年)
金場弥乃 (野村小 6年)
成政茉里奈 (平米小 5年)
島田絵 (横田小 3年)
小坂楓 (舟橋中 1年)
吉川佳見 (高陵中 3年)
前田茂朗 (高陵中 2年)
般若亜爽美 (志貴野中 1年)
江尻卓司 (高陵中 2年)
松浦奈未 (富山高 3年)
鎌千尋 (氷見高 3年)
竹垣美里 (大門高 1年)
川原美香 (高岡第一高 2年)
新真理恵 (高岡第一高 2年)
奨励賞
塩崎萌華 (成美小 6年)
川口咲季 (富山大附小 1年)
森隼人 (東明小 3年)
三村優奈 (万葉小 3年)
原彩子 (作道小 6年)
鈴木鉄平 (平米小 2年)
菅野紗希 (平米小 2年)
魚谷夢子 (平米小 4年)
港貴栄子 (平米小 2年)
中村茉由 (木津小 2年)
宮田さおり (下関小 6年)
西望実 (射北中 3年)
立石伴世 (高岡西部中 2年)
豊本詩織 (高岡西部中 3年)
杉森千種 (高岡西部中 2年)
今井晴友 (高岡西部中 2年)
加能大 (南星中 3年)
林篤志 (高陵中 2年)
坂下雛子 (高陵中 2年)
宇波謙介 (高陵中 2年)
米萩鴻子 (高陵中 2年)
岡田萌 (高陵中 2年)
大島友貴美 (富山第一高 1年)
畑ひさの (伏木高 1年)
菊池文香 (高岡竜谷高 3年)
尾崎良樹 (高岡高 3年)
黒川淳美 (富山中部高 3年)
ねじめ正一氏選評
詩作の楽しみ味わって
 小学六年のころ、駄じゃれを作って楽しんでいた。言葉は人に受けるかどうかが重要だった。当時作った「ゴジラ君、ゴジラ(こちら)へどうぞ」という駄じゃれが私の人生を左右するくらいだった。
 中学二年のとき、担任の先生に「おまえは詩人になれる」と言われたのがきっかけで初めて詩集を読んだ。しかし、どうやって詩を書けばいいのか分からなかった。先生に「世の中で一番嫌なことは何か」と聞かれた。思い浮かんだのは、乾物屋の息子として店番をする自分。大人でも子どもでもない宙ぶらりんな状態を、思うままに表現した。
 小中学生のときに味わった詩を書く喜びは、ずっと続く。自分の思いが言葉に当てはまったときの喜びは大きい。
 長嶋茂雄さんが倒れたとき「使いすぎて申し訳ない」という気持ちになった。長嶋さんを思うと、毎日でもはがきが書ける。大切な人に対して一対一でものを書く姿勢が表現の基本。大事な人のために時間を費やすことも大切だ。
 詩というものは、言葉に大胆になりつつ、慎重になることが必要だ。一語一語丁寧に考えなくてはならない。尺取り虫みたいに行ったり来たりしながら書いている。それが楽しい時間だ。納得するまで何カ月もかけ、しつこく書いてほしい。
ポエム大賞
はるかのママはへんしんマン
富山市三郷小学校3年 梅沢 遥
ママはね、ねるときに
こぶたさんになるんだよ。
ブーウ、ブーウ、ブヒッー
ブーウ、ブーウ、ブヒッー
となくんだよ。

パパはね、会社からかえると
パンツマンになるんだよ。
ビールをゴクゴクのもうとしたら
ママがよこどりするんだよ。
ゴックン、ゴックンとのむんだよ。

たっくんはね、はるかがいじめると
なきながらママにいうというよ。
ママがいないときもいうんだよ。
ママに見つかったときは
ママがつののはえたおにに、なるんだよ。

こん太はね、はるかが学校にいくとき
げんかんのドアの前でまっているんだよ。
ニャーニャーニャー
ニャーニャーニャー
見おくりにきてくれたのかと思ったのに
ありがとうっていってにげてくんだよ。
ママは、あーっ、もう、あのくそったれがーってゴリラになるんだよ。

はるかのママ、いろんなどうぶつに
へんしんするママ?

最優秀賞
おそらへぶうん
新湊市中伏木小学校1年 京谷 瑠理
るりがおばあちゃんになったらね
るりのおとうさんもおかあさんも
てんごくにいっとるがいよ。
でも
どうやって
てんごくへいくのかな。
せんぷうき いっぱあい
まわしてぶうん
いうて いくのかな。

高岡市高陵中学校2年 石﨑 茉莉花
詩を書くんだってさ

自分の心に正直になれってさ

いつも思うんだ
自分の心に正直になれって
口で言うのなんか楽だよね
そんなふうになれればいいよね
だれも苦労しないよね

だれもが正直になれるわけじゃないよね
なろうと思ってもできない人はいるよね
悩んでる人だっているよね
考えれば考えるほどわからなくなったりするよね

思うんだ
自分の心に正直になれたら素敵(すてき)だけど
そんなんじゃ
たぶん ひとりぼっちだよ

くもった眼鏡
小杉高校2年 能手 玲子
ここにくもった眼鏡がある
私は毎朝、コレをかける
と思わせて実はかけていない
三分十二秒で朝食を済ませて家を出て
ほら、通りすがる人々はみんな
この眼鏡をかけている
私はもちろん知っていた
というのは嘘(うそ)で
けれどみんなこの眼鏡をかけている
というのは本当で
私が眼鏡をかけていないことは本当 うん
今から四カ月と十日と二日前の私の誕生日
私はこの眼鏡に気が付いた
私はこの眼鏡をかけるのをやめたのだ

あそこにくもった眼鏡が落ちている
私は毎晩、コレをながめた
二時間十三分前
この眼鏡は誰かにわられてしまった
大切に大切にしてきた
くもった眼鏡だったのに・・・
というのは嘘で
それでも私が眼鏡を信じなくなった
というのは本当
今から二時間と十八分前 私は家を出た
私は世界を視(み)た
くもった眼鏡をかけずに 視た

私はもうくもった眼鏡をかけていない
だから私は自由でいられる
今日も私は気付くことができた
あとはこの視えない格子を破るだけ
以上で異状 こんな眼鏡は捨てるべき
だから私は二時間と十三分前
この眼鏡を踏みつぶした
今までと同じように(嘘でもいいけど)
家を出て(二時間十八分前)
ベランダから投げ捨ててあったそれを
視えないフリをして気付かないフリをして
踏みつぶした

くもった眼鏡 視えるのは世界
くもったガラスごしにミエルセカイ
コレをはずして 投げ捨てて
踏みつぶして
もう一度だけこの世界を見よう
足の裏にくもりガラスの破片が残る
それでも
あとはこの視えない格子を破るだけ
嘘でもいい どっちにしろ
くもった眼鏡はもうないのだから

優秀賞
知くんのねつ
高岡市平米小学校2年 森田 康明
知くんが
ねつを出した

ガタガタふるえて
三十八どになった

ぼくはランドセルを
前と後ろに

かづいてかえった
水とうも二人分

ネツサマシートをはって
赤いかおしてねている

早くなおらないと
しんぱいだな

れんしゅう
高岡市木津小学校2年 水名 龍哉
今日、ぼくの右手に「鬼」と書きました
しごとからかえってきたおかあさんが
言いました
「わぁ~何じゃこりゃ~」
いっぱいおこられました
ぼくは「鬼」と書くれんしゅうを
してただけなのに~
おふろに入ってけした
「上手に書けたぞ」
ぼくはにんまりした

雑草
高岡市南星中学校3年 山田 祥子
しょせんアタシはご立派な 血筋のものじゃないけれど
しょせんアタシのことを見て 「きれい」という人もないけれど
だけど だけど べつにいい
アタシは誰かに評価され 生きてくわけではないのだもの
踏まれたってへっちゃらよ 倒されたってへっちゃらよ
何度だって起きてやる
この命がある限り この魂がある限り
何度だって起き上がれる

名前なんてないけれど 自分でたくさんつけれるし
パッとしないアタシだけれど 目立つ必要なんてないし
邪魔者扱いされたって 聞き流せばそれでよし

とにかく気長にやっていこう
アタシはアタシでしかないし アタシの代わりはいないんだし

毎日晴れてちゃ痩(や)せちゃうし 毎日曇ってちゃ伸びないし
毎日雨なら太っちゃうし 毎日雪なら寝てるしかないし
一日一日ちがうから 何が起こるか分からないから
気に入ってる この人生

あれっ チョウチョがやってきた
アタシにささやき とんでいく
ヘェー 知らなかった
アタシ花が咲くんだ

天使日和
高岡西部中学校3年 田中 悠香
朝になりました。
まぶしすぎるお日様の日が
すべてのものを包みこみます。
その真っ青な一筋にゆすられて、
目を覚ましたものがいました。
ふわふわの雲のベッドから、
伸びながら顔を出します。
朝ごはんはお日様のカケラです。
金色の朝露で顔を洗います。
一日のはじまりです。

お友達を訪ねました。
飛行機雲と競走しました。
お日様の上で日なたぼっこしました。
虹を下って、ヒトの街にも行きました。
子供たちは、学校で幸せ科の授業でした。

こんなことをしていると、
あっという間に時はたちます。
夕暮れの、紅に近いオレンジ色の空は、
しぼると、空をそのままうつしたような
紅茶がしたたります。
夕方のティータイム。

流れ星が残した
お月様のしずくの夜ごはんのあとは、
夜の光のシャワーを浴びます。
うわさ話好きの星たちの
おしゃべりはすてきな子守り歌です。
雲のベッドにもぐり込み、
ヒトの世界へ降りるときのように
やんわりと、
眠りの底へ降りていきました。

今日は、天使日和です。

授業中にて
高岡高校2年 稲垣 千尋
授業開始から十五分が経過
落ちついた静けさと
パステルカラーの空気
心地よい風に膨らむカーテン
窓際二番目のあの子が
迷いこんだ綿毛をそっと両手で包む
テンポが加速していく時の音
ふと足元に視線を落として
アリスのウサギの行方を捜す
とっさに頭に詰めこんだ知識
「どのあたりに撃ちこもうか?」
青空をしっかりと見定める
今まで必死に積み上げてきたはずなのに
それらが一気にほどけていく
すべての縫い目が解けた後には
気力をなくした糸が一本残るだけ
赤ペンで汚れた教科書の裏表紙
そこにうっすらとかすかに映る
頼りない未来と曖昧(あいまい)な自分
意識的な溜(た)め息
不透明な感情

もう夢ばかり見ていられない

世界の最後らへん
高岡工芸高校2年 中山 美佳
「いつか地球が滅びてしまう」
何かの映画でやってた
地球がどうなろうがあまり興味なんてないけれど・・・そうね
地球最後の日には貴方(あなた)と二人がいいかな

 毎日が世界の終わりだったらいいのに 
なんて、てんで無理な話だけどね

誰かの写真で地平線を見た
「世界の果てってどこなんだろう?」
写真では世界の果ては一本の線だった
空と海の境目なんてなかった
世界の果てに近づけば貴方との距離は
もっと近くなるのかなあ?

 ここが地平線だったらいいのに
 なんて、てんで無理な話
 貴方との距離はちっとも近くならない
もの

いっその事、世界なんて滅んでしまえばいいのに・・・
貴方への想いを抱えて逝けるなら
私は「幸せ」だと思う

 一番幸せなのは
 貴方の元へ行ける事だけどね