第10回(2013年) 入賞者

ねじめ正一氏選評
言葉が弾んでいる
 今年のポエム大賞「たしかにある その瞬間」は、誰もが見過ごしてしまいそうな瞬間の感情を、見過ごさないで丁寧に拾っている。作者は普段から自分の目に入ってくるものを敏感にキャッチして、言葉に置き換えることができるのだろう。自分の書きたいことに正確で、言葉が弾んでいる。
 富山銀行賞「四人きょうだい」は、4人きょうだいの仲の良さが直接書かれているわけではないのに、家族を大事にしているのが気持ちよく伝わってくる。きょうだいのそれぞれの立場を書いているだけなのに、家族の結び付きの強さも見えてきて、詩には登場してこないお父さんやお母さんの姿も浮かんでくる。
 小学校の最優秀賞「かっちゃんの上にかあちゃん」は遠慮なしの、思い切った言葉遊びである。うんこが3回出てきても、どのうんこも生きている。だから、読み終わった後に言語感覚の良さが光ってきて、うんこがお行儀の悪い言葉とは思えなくなってくる。
 中学生の最優秀賞「あまいのとにがいの」は、この詩を読んでいると、豊かな気持ちになってくる。お菓子の甘さばかりではつまらない。そこに苦さが入ってくると、甘さの良さが引き立ってくる。甘さと苦さの両方がないと、幸せな気分がわいてこない。この詩は、抹茶文化の定着している富山ならではの詩である。
 高校生の最優秀賞「虹の雨」は、スケッチブックに絵を描くことで、自分をもう一度見つめ直している。何か手ごたえのあるものを自分の力で手に入れたいという高校生らしさが、びしびし伝わってくる。
 今年もたくさんの応募ありがとう。
ポエム大賞
たしかにある その瞬間
高岡市立五位中学校1年 吉田光輝
時間のつなぎ目を 感じる時がある
それは
のみかけのジュースが 突然おいしくなくなったり
じゃれてくる弟が 急に子犬のようにかわいく見えたり
親のことを これからは名前で呼ぼうかと思ってみたり
夕陽がいきなり目に飛びこんできて 息がとまりそうになったり
自転車に乗っているのに 歩いている気分になったり
たしかにある その瞬間
限りなく近い過去と未来を
さりげなくつなげた 不自然な瞬間

時間のつなぎ目を 感じる時がある
それは
気分がいいとか わるいとか
機嫌がいいとか わるいとか
運がいいとか わるいとか
カンがいいとか わるいとか
間がいいとか わるいとか
たしかにある その瞬間
限りなく近い過去と未来を
不自然につなげた さりげない瞬間

さりげなくつながれた 不自然な瞬間は
思わずぼくを だまらせる
不自然につながれた さりげない瞬間は
思わずぼくを しゃべらせる

たしかにある その瞬間

富山銀行賞
四人きょうだい
立山町立新瀬戸小学校2年 籠橋 芳
いもうとのふじ子が生まれたよ。
ふじ子には、おねえちゃんとおにいちゃんがいていいね。
わたしには、おねえちゃんと、おとうとといもうとがいるよ。
おねえちゃんのしのには、いもうとと、おとうとと、いもうとがいるよ。
おとうとのそうのすけには、おねえちゃんと、おねえちゃんといもうとがいるよ。
みんな、いいね。
四人きょうだいっていいね。
みんな、大すきだよ。
もちろん犬のカムイも、大すきだよ。

最優秀賞
かっちゃんの上にかあちゃん
高岡市立古府小学校5年 川辺清志朗
かっちゃんの上にかあちゃん

わんこの上にうんこ

ベーコンの上にベーコンブ

せんせいの上にせんべい

いんこの上にうんこ

しゃ長の上に部長

ろうかの上にろうそく

うんこの上にわんこ

あまいのとにがいの
高岡市立五位中学校1年 島 令奈
まっちゃみたいだね

ケラケラと笑う 友だちが
キラキラしたひとみをしながら
ぼくに言ったんだ

にがくて にがくて
いやだなぁーって 思うのに
なのにおかしといっしょだと
ぽわぽわって きもちになって
心があったかくなって
あぁ おいしいなぁって おもえる

とても とても
きみに にてるんだ

そのときに ぼくの心が
ぽわぽわとした きもちになって
すごくうれしくて

泣きたくなった


なみだをぼくはこらえて
ぼくはきみに こういった

きみは おかしだね
ぼくの にがさを こころを
あたたかく ぽわぽわってしてくれるんだ

ぼくたちは
二人で いっしょだね

そういったら きみは
キラキラした ひとみを
いっそう かがやかせて
しあわせそうに
笑った

そんな きみといっしょに
ぼくも なみだをこぼしながら
笑ったんだ

虹の雨
高岡龍谷高等学校3年 髙宮茉由
雨が降り、世界が滲んで見えていた。描けないのは、思考に降る豪雨のせいか。外の世界を隠すカーテンと窓を開け放して飛び出した。
スケッチブックが雨で濡れていく。だけど、煌めく雫を飾った花達や、曇り空を映す水溜まり、道を彩る人々の傘が、私の想像力を後押しする。私は一歩踏み出した。
片手に持つ鉛筆を白紙の道に走らせる。道順は決まっていない。私の思うままに走る。まだ、雨で滑る道を進んで行く。私は世界を描く。
私は時々振り返る。遠くから街並みを見るように。離れてみて分かることがあった。私は描く手を止めてみる。
水を吸って生き生きとした街路樹が永遠と続いている。その中で、雨音と人々の急ぎ歩く足音が、弾けてリズムを刻み出す。私は自分のリズムで描く。
重たく空に乗っていた雨雲が、青空に道を空けた。灰色をした世界が、爽やかな青色に染まっていく。雨粒が残る屋根や植物の葉が、光を得て輝きを増している。私の思考にも光が差してきた。私は瞳に色を映す。
腕の中のスケッチブックが叫んでいる。街を彩る物達のように色を持ちたいと。晴れた青空に七色の虹が架かる。見上げたそれから鮮やかな色が落ちてきて、スケッチブックを染めあげた。私は次の絵に想像を巡らせた。
私の創造は終わらない。
私はスケッチブックを捲った。

優秀賞
高岡市立下関小学校2年 横山 巧
 うみでさかなとあそびたい。
うみのそこまで、きょうそうだー。
うみのそこでは、キレイなサンゴのロードショー、ワカメのドレスでファッションショー。海で大レースがはじまるよ。だれが一位かな。一位は、やっぱりぼくだ。二位は、カンブリブリブリしてる。白えびさんはおうえんだんちょう。ビリは、ざんねんカメさんだ。
でもプレゼントはあるよ。
キレイなすなはまひとりじめ。ねえカメさんたまごいっぱいうんでね。
赤ちゃんたくさんうまれたら、天の川ができちゃった。
ホタルイカも、やってきて、カメの上でひかりだす。
夜空に光ってはじけるはな火みたい。
海のたからもの見つけた。

おにいちゃんは はんこうき
高岡市立東五位小学校1年 吉田啓人
ぼくのおにいちゃんは さいきんよく ぶすっとして
「うるさい だまって しゃべらんで」
っていうよ

そんなとき おかあさんは かならず
「あー こうきくん はんこうきだー」
っていうよ

ぼくは いつもこんなふうになっているから
「はんこうきってなに?」
ってきいたよ

そしたら おかあさんが まじめなかおして
「うーん はんぶんは もとのこうきくんで もうはんぶんは ちがうこうきくんかなー」
っていったよ

ぼくは びっくりして
「じゃあ ひろとにも はんひろとっておる? はんひろとってどんなん?」
ってきいたよ

そしたら おかあさんが わらいながら
「はんひろとなんて まだかわいいからそうぞうつかんけど いつかでてくるかなー」
っていったよ

そしたら おにいちゃんが もっとわらいながら
「ねえ ひろと そんなのじょうだんやし  はんこうきってそんないみじゃないし はんひろとなんてないから しんぱいないよ」
ってだっこしてくれたよ

よかった もとのこうきくんだ

そしたら おかあさんが おにいちゃんに
「じゃあ はんこうきのただしいいみ ひろとにおしえてやってよ」
っていったよ

そしたら おにいちゃんは また ぶすっとして
「うるさい だまって しゃべらんで」
っていったよ

あーあ はんこうきになっちゃった

ちゅうちゃんはくるくる
舟橋村立舟橋中学校1年 吉川空夢
ちゅうちゃんは くせ毛
ラーメンみたいな ちりちり
もずくのような にょろにょろ
わたあめのような ふわふわ
キャンディーの模様みたいな くるくる

みんながたべたくなるよ
だって、ちゅうちゃんが かわいくて だいすきだから

ママも ばあちゃんも ひいじいちゃんも
代々の くせ毛
ちゅうちゃんが ちゃんと 代を受け継いだね
りっぱな ちゅうちゃん
くるくる頭、似合ってるよ
ずっと大好きだよ

緋色月下
南砺市立城端中学校2年 長澤宗一朗
今日の月は満月だ
赤くてきれいな満月だ

この日は月が緋の色だった
緋色の月は少し奇妙な感じがするが
きれいだ

緋色の月は自分が一番好きな月の色だ
特に満月の緋色月が好きだ
だから緋色月の日は外に出て
緋色に染まった月をずっと見ている
静かに ずっと・・・

夜にちょっと川原に行って
緋色月を静かに見るときがある

ずっと見ていたいけど
ある程度時間が過ぎれば
家に戻る

緋色月が見下ろしている道を静かに歩く

家に入るときもう一度空を見上げて
緋色月を見る

こうして緋色に染まった月見は終わりを告げる
大人になったら緋色月の下でお酒でも飲んでみたい

後悔しない今日を
高岡西高等学校1年 能町 祈
暗い道を歩いていた。
暗くて怖くて目をつぶった。
だから出口からこぼれる光に気づかなかった。

いつもと同じ景色だった。
いつもと同じでつまらなかった。
だから何も見つけられなかった。

大きな坂が目の前にあった。
途中で止まりたくなかった。
だから坂の上のことは知らなかった。

泣いてもいい。自分の迷いが消えるなら。
転んでもいい。違う世界が見えるなら。
止まってもいい。また前へ進めるなら。

後悔しない今日を。

ひとり
富山中部高等学校1年 千種杏奈
貯金なんか捨ててしまえ

お前にはどうせ
家出なんかできっこない


貯金なんか捨ててしまえ

代わりに
勇気を買ってこい


貯金なんか捨ててしまえ

未来をあてにするな
今を戦え


貯金は捨てても

自分は捨てられない


貯金を捨てて

必死に生きてみろ

佳作
ドリーム・タウン・高岡
高岡市立二塚小学校3年 石田恵里奈
私が住む町高岡
小さい町だけど、
夢がいっぱい希望がいっぱい
住んでいるみんなの笑顔もいっぱい

イオンモールは、楽しそうに買物している人でいっぱい

古城公園は、きれいな緑と花でいっぱい
動物たちも楽しそうにダンスする

七色にライトアップされた瑞龍寺は、ステキな音楽が流れるまで竜宮城のお姫様気分

おとぎの森公園の、ドラエモンと遊ぶと私もマンガ博士

山町筋の町並みは、百年前にタイムスリップ

赤レンガの銀行は、まるで外国にいるような不思議な気分

ダイヤモンドのように光る立山は、ほほえみながら高岡の町を守ってくれる

もうすぐ新幹線が、もっともっとたくさんの夢を乗せてやってくる

私は、こんなステキな町高岡が大好き

住んでてとても気持ちがいい町

これから高岡は、どんな風に変身するのかな

色んな人たちが、手をつなぎ大きな輪になるといいな

不思議がいっぱい、夢がいっぱい
私の大好きな、ドリーム・タウン高岡

夢を叶えてくれる町高岡
ずっとずっと変わらずステキな町でありますように
サルの夏休み
高岡市立平米小学校6年 荒井 翠
ジリリリリーン 目ざましがなった
あれ? オイラ サルになった?
…そう すっかり サルになった気分だ

サルの夏休み

朝はラジオ体操 ピョンピョンはねる
勉強キライ!! ドリルの山
でも工作スキ
つくりすぎて部屋はジャングル
夕方 ママの
『かたづけなさい!!』の
カミナリで 人間にもどる

今日も 明日も あさっても
おいらは 工作 ジャングルの中
あつい ひるまは 水の中
勉強 ドリルは あっちいけ
今日も 明日も あさっても
あぁ。 これぞサルの夏休み
ずっと つづくと いいのにな

ドッチデモ星人
高岡市立平米小学校6年 広瀬友香
ヤアヤア ミナサン コンニチハ
ワタシハ ドッチデモ星カラヤッテキタ
「ドッチデモ星人」ダ
ソレデハ ワタシノセイカツヲ
ノゾイテミヨウ
「オヒルゴハン オソバ?ソウメン?」
「ドッチデモ…」
お母さんに面どうくさいから反抗的に言っちゃった。
「イマカラプールイクンダケド イッショニイク?」
「ドッチデモイイヨ」
本当は家でピアノをひきたい気分だったけど友達にあわせてしまった。
「イエマデオクロウカ?」
「アーベツニードッチデモイイデスー」
友達のお母さんにえんりょした。
この世の中はドッチデモいいことであふれている
でも心の中には答えがあるような気がする。
小さい頃の自分なら、今日はそばが食べたいって言えたのに
今日はプールには行かないのって言えたのに
送って下さいって言いたかったのに
ナニカチガウ コンナノジブンジャナイ
どうして私の口から出てくるのは、「ドッチデモ」ばかりなの?
このままだと私はドッチデモの糸でぐるぐる巻きのサナギになってしまう

サナギならきっと生まれ変われる日がくるはずさ
羽を広げて飛び立つ日までドッチデモ星にいるのも悪くないのかな…

すず
高岡市立下関小学校4年 岩松康太
お前と初めて出会ったのは、高岡どう器に親しむつどいだったね
すずというからチリンチリンと鳴るかと思っていたよ
お前はいったい何者だい

鉄みたいにカチンコチンにかたくもないし
アルミのようにペコンペコンでやわらかくもないし

んー、お前は小学生でいうならおれと同じ四年生って感じかな
クニャクニャカキーン
お前はどう思うかい

最初に見た時、ドロドロアチチの銀の水
赤土の型に流しこんでちょっと一休み
まだお前はアッチイな
軍手をはめて取り出そう
おっ、銀のかたまりが出てきたぞ
冷えたらちょっと黒ずんでいるね
鉄のブラシでみがいたらピカピカきれいになってきた

こんにちは
お前はすずのバングル
よろしくね

さぁ、今夜はお前を左手にはめて夏祭りへとレッツゴー

あっ、・・・・・折れた・・・・・

あかさたなし
高岡市立古府小学校4年 荒木彩寧
あかさたなしを
パクッと食べて
はまやらわいわい
ピクニック
いきしちにくを
がつがつ食べて
ひみいりいるかが
ジャンプして
うくすつぬりかべ
ドスンと立って
ふむゆるうるし
さわってかゆい
えけせてねこが
すきじゃない
へめえれえいが
ねながらみてて
おこそとのりを
ばりばりたべて
ほもよろおかしを
んと食べた

夏休み
高岡市立高陵中学校2年 五十田あかり
太陽がぎらぎらと照り

汗を流し肌をこがす

今年も夏がやってきた

夏にはいつも試練が来る

課題という名の悪者が

私を苦しめに来る

そして当たり前のように

ためこみそのことを後悔する

でも楽しいこともたくさん

海やプールおいしい食べ物

課題なんて忘れてしまう

夏休み

それは希望や楽しみにあふれたもの

絶望も感じるもの

どんな夏休みするかは

自分のやる気によるのだ

土蔵造りの私の家
高岡市立高陵中学校2年 塩崎裕美
土蔵造りの部屋に入ってみた
普段は使わない特別な部屋だ
部屋の中は真夏なのに少し冷たい
それと同時に
古い土のにおいに包まれた
昼間なのに薄暗い
独りでいると心細くなってきた

窓を開けようと思った
でも、この窓はただものではない
土でできた重たい重たい窓だ
窓を開けてみると
外の光が入りこみ
ほんのり部屋が照らされた
土でできた壁は
しぶい緑色
さわってみると
細かな凸凹があった
床の間に違い棚
畳に障子
どれも昔ながらの日本の造りだ

昔、私の家が土蔵造りになる前
この家の通りで大きな火事があった
また火事があっても家を守れるように
土蔵造りの家を
私のおじいちゃんのおじいちゃんが
建てたそうだ

どこか不思議な雰囲気のする土蔵の部屋
時がたち、深みのある土蔵の部屋
そして
私の御先祖様たちが
大切に守り続けてきた土蔵造りの家
これからは私たちが
次の世代に受け継ぐことができるよう
大切に守り続けていきたいと思う

輪廻ノ時
高岡市立高陵中学校1年 重野未羽
生キルコトガ「本能」
死ヌコトガ「運命」

死ヌ為ニ生マレテクルヨウニ

表裏一体ナ 生ト死
死ヲ恐レル モノ 有象無象

物質世界ノ存在デアル以上ハ
イズレハ朽チユク
ソシテ塵トナリ

イツカ滅ビルダロウ

死ニ抗エ
ケレド恐レルナ
抗イナサイ

ミンナ滅ビノ道ヲ歩イテイル
ソノ道ハ長クトモ短クトモワカラナイ
霧ノナカヲ黙々ト歩イテユク

ドコニ崖ガアル?

メノマエ ニ

ベースボール
高岡市立高陵中学校3年 要明裕真
青い青い空の下
どこまでも続く空の下
握られて
投げられて
つかまれて
打たれて

土を軽がって
芝生を走って
たまにはずんで
スキップして
いろんな所にぶつかって

上へ跳んで
空を泳いで
長い長い旅をする

小さなからだで大きな冒険
だけど
だけの小さなからだには大きな思いがつまっている
夢や希望がつまっている

選手の九人
相手チームの九人
それぞれの監督二人
ベンチ入りメンバー
観客席で応援している人たち
テレビ インターネットを通して応援している人たち
なん十人 なん万人 なん千人 なん億人
という人たちの思い

たくさんの人の大きな思いを
小さな小さなからだにのせて

今日もいく
何億人の大冒険

両腕を広げた
高岡市立伏木中学校3年 品川音唯
光を浴びて木が両腕を広げる
空には青空が広がり
鳥は翼を広げる

木々たちの不吉な伝言が回ってきた
葉は不安げに揺れ
鳥に教える
空の機嫌が悪くなり出した
巣に戻り出す鳥
光が途絶えた

空の王者がやって来るのだ

木々は激しく震え
悲鳴を上げる
第一部隊の襲撃だ
ビュービュ ビューン
強い息を吹きつけてくる
鳥は羽を膨らませ寒さに耐える

ビューザー ザーザー
第二部隊も押し寄せる
鋭く刺して来る槍に耐える葉
土は負けじとそれを折っていく

攻撃はさらに勢いを増す
王者の足音が近づいてくる
辺りが不安の色に染まっていく

ゴロゴロ ドシャーン ゴーゴ
王者の声が空に響く
王者の光線が空で暴れまわる
木はからだをうねらせ
鳥は巣の奥へさらに逃げこむ
傷だらけの土は限界に達している

永遠に続くと皆が思ったとき
温かい手が荒れ狂う空に伸びた
王者の怒りが引いていく
第一・二部隊もしぶしぶ引いていく

垂れさがった葉を温かい手が包みこむ
空には七色の川が流れている
鳥は顔をのぞかせ
歌う準備を始めた

木が二度両腕を広げた

もしも夢が叶ったら
大門高等学校2年 宇於﨑桃穂
もしも流れ星が見えたなら
いちばんにあなたの幸せを願うでしょう
もしも良い夢を見たならば
いちばんにあなたに伝えるでしょう
もしも辛いことがあったならば
いちばんにあなたに会いたくなるでしょう
もしも夢が叶ったならば…
いちばん近くであなたの笑顔を
見ているでしょう

高岡工芸高等学校3年 西川郁美
曇天の下に広がる ビルの墓場
背の高い電柱が
卒塔婆のかわりに唄をうたい
滴る雨が 鉄塔を伝う
その足下に
色鮮やかな花々が咲いていたのは遠い昔
総てに忘れ去られた過去の遺物
ひとが生み出し
ひとが消し去り
ひとが覆す
この街も
この雑踏も
やがて忘れ去られ廃棄の運命(さだめ)

故に記憶に残る

   偶然の産物

ゾウの涙
飛騨神岡高等学校3年 小山千春
「パオーン」って泣くゾウ。その声が響きわたる。なんてことない泣きじゃくるゾウ。

ただただ、あの人の影を追いかけたくて、生きてきたのに。
泣きじゃくるゾウも、空を仰ぐ。

時間は平等に流れるものだけれど、そんなことゾウは知らない。
ゾウは、あの人が生きていた時間がすべて。
動物園中に響きわたるゾウの泣き声。
時刻はまだ午前五時半。
みんなが眠りについているのに、ゾウはまだ泣く。

気づいているのは、きっと私だけ。
流れる雫を数えて、私はゾウを見守る。

きっと、きっと、幸せがふりますように。
それでもゾウは泣きじゃくる。

地図の距離
小杉高等学校3年 上田知佳
この家を出る準備をしよう
遠く離れた見知らぬ土地へ行くために
未来へ向かう支度をしよう
カバンに夢と希望を詰め込んで
家族と友人に別れを告げよう
すぐに会える距離ではないけれど
寂しくなったら地図を広げよう
ほら、たった数センチメートルだから!

小杉高等学校3年 津幡実央
ふわふわと舞い下りる
私たちの季節がやってきた
たんたんと降り積もる
大地の恵みに乗っかるよう
とんとんと時が経ち
みんなが仲良くなったけど
さんさんと降り注ぐ
大地の母に愛でられて
また天に還る
さあ春の始まりだ

奨励賞
射水市立太閤山小学校3年 宇根パブロ
なの花ふわふわ
ふとんみたいだな
そっとさわると
黄色いこながついたよ
においは
やさしいにおいだね

めだかがピュッピュッおよいでる
かえるがじっととまってる
あっ
足をのばしておよいだよ
手もいっしょにうごかした

夏げんていパンダ
射水市立太閤山小学校3年 高松楽羅
ヒリヒリヒリヒリ 日やけがいたい
ジリジリ太陽当たってる

さわってみるとやけどしそう
白と黒でパンダみたい

夏げんていの日やけパンダ
冬には白くまにもどってく

さよなら むく
高岡市立万葉小学校3年 山田あかり
きのう、むくがしんだ。

ポメラニアンのむくは、十六さい。
人間でいうと
百さいをこえたおばあちゃん犬だ。
里ばあちゃんのうちへ行くたびに、
いつもいっしょに遊んでいた。
小さいときからの
わたしの大事な友だちだった。

むくは、体が弱くなって
だんだんえさを食べなくなっていた。
歩くのもやっとで
いつもいろんなものにぶつかっていた。

むくがしんだと電話がかかってきて、お母さんと里ばあちゃんうちへいそいだ。
行くと中
いろんなことがいっきにうかんできて、
頭の中がごちゃごちゃになった。

里ばあちゃんうちにつくと
目をあけているけど、
息をしていないむくが横になっていた
むくのまわりには、
おそなえものがたくさんあった
むくの足は、ぼうのようにかたかった。
じいちゃんは、
「いたかったやろう。」
と、むくの足なでていた。
じいちゃんの目は、
うるうるでまっ赤だった
ばあちゃんが、
「アイス食べるけ。」
と言った。
でも、あんなに大好きなアイスも
食べる気にはならなかった。
むくのアルバムを見て、家に帰った。

むく、今までありがとう。
そして、さようなら。
ずうっと、わすれないよ。

あいうえおさる
高岡市立博労小学校5年 浅田和音
あいうえおさる
ぺろっと食べて
かきくけこおろぎ
まずくても食べた
さしすせぞうを
せなかに乗せた
たちつてとりが
ちゅんちゅん鳴いた
なにぬねのらねこ
ニャーニャー鳴いた
はひふへほうおう
きらきらかがやく
まみむめももを
ぱくぱく食べた
やいゆえよのなか
あまくない!
らりるれろばが
ズテンと転ぶ
わいうえおはよう
ゆめからさめた

大阪おばちゃん
高岡市立古府小学校5年 菊田凌凱
大阪おばちゃん「あめちゃんいるけ。」
大阪おばちゃん「おとんどこ。」
大阪おばちゃん「めがねどこ。」
大阪おばちゃん「ひょうがらええわ~。」
大阪おばちゃん「これもうちょっと安くしてや。」
大阪おばちゃん「もっと安くしてや。」
大阪おばちゃん「安くしてやお願いや。」
大阪おばちゃん「やっと安くしてくれたで。」
大阪おばちゃん「あんたよー安くしてくれたわ。」
大阪おばちゃん「えらいわーあんた。」
大阪おばちゃん「じゃあまた買いにきますわ。」
大阪おばちゃん「タクシーはよとまれや。」
大阪おばちゃん「タクシーはよすすめや。」
大阪おばちゃん「あ~やっと家ついたわ。」
大阪おばちゃん「ほなあんとタクシー。」
大阪おばちゃん「夕飯やで。」
大阪おばちゃん「ほなねるで。」
大阪おばちゃん「ほなおやすみ。」

つゆ
高岡市立高陵中学校1年 渡辺尚太
梅雨になるとぼくは家からあまりでない
学校に行くにも気分がのらない
梅雨は夏になる前の予告
それなのに
なぜか雨がふるとぼくはいや
毎年ぼくは梅雨がくると願う
はやくつゆが終われ
・・・
せみのなき声が聞こえた
もしやと思い窓の外を見た
やった外がキレイに晴れている
夏だ、夏だ

すいか
高岡市立五位中学校1年 藤森真穂
すいかはどうしてまるいのか
不思議・不思議・不思議
どうしてあんなにまるいのか
すいかにはとがった性格ないからだ
私とは大ちがいお空のお日様
あびながら大きく・まるく・まるく・まるくなっていく
不思議・不思議・不思議
私の心も、まるく・まるく・まるく
毎日過ごせたらうれしいな
すいかはどうしてまるいのか
私もすいかのように過ごしていきたい
すいかはどうしてまるいのか不思議・不思議・不思議

灯籠流し
高岡市立高岡西部中学校2年 二上紗月
ここはどこ?
小さな光の粒
ひとつ、ふたつ、…何十、何百、千保川

光の粒 淡く 流れ流れ
光の粒 強く 心うばわれる
光の粒 わくわく 瞳釘付け
暗闇の川に灯る 淡い光
暗闇の川に灯る 芯の強い光

ゆらりくらり 一瞬の非日常が姿を現す
ゆらりくらり 魔法がわたしを導く
ゆらりくらり 導かれ追いかけ
また、戻る
ゆらりくらり 流れに沿って、また戻る

ここはどこ?
三途の川?
内免橋を過ぎ、光の粒を追い続け
どこへ行く

光の粒 儚く 流れ流れ
光の粒 妖しく 心うばわれる
光の粒 ふわふわ 瞳釘付け
暗闇の川に灯る 儚い光
暗闇の川に灯る 心満足す光

ゆらりくらり 妖しく光 惹きつけられる
ゆらりくらり 歩調を合わせ
ゆらりくらり 夢ごこち
幾度も繰り返す
ゆらりくらり 流れに沿って、また戻る

ここはどこ?
三途の川?
最後の 大きな 光の粒
魔法が解ければ 消える幻
この川は 千保川
暗闇の川に灯る 一瞬の幻
ゆらりくらり 現れた非日常
ゆらりくらり 消え去った非日常

次は どこに現れる?

ひとつ、ふたつ、…何十、何百、千保川

心に雨が降る
富山市立大沢野中学校3年 山岸ゆき

さわさわと吹く風
雨粒が跳ねて攻撃する
心が濡れて ずっしり重くなる


心が晴れる。

ただ太陽の光が眩しくて
生えてきた芽が憧れる
心は乾いて すっと軽くなる


雨上がりは
嬉しそうで 切ない匂いがする


吹き込んだ新しい風は 爽やかで

鮮やかな空を夢みて…

ゴキブリ
南砺市立城端中学校2年 阿部拓夢
僕はゴキブリさ。

カサカサカサ

みんなの嫌われものさ。

人間は僕を見ただけで殺虫剤を構える。

人間って酷いや。醜い。

僕は冷蔵庫の影に隠れる。

そうするしかないなんて。

いつか人間を見返すんだ。

人間を駆逐してやる。

一人残らず!

スマイル
高岡西高等学校1年 廣上万莉
うまく笑おうとなんかしなくていい。
うまく笑える人なんていない。
自分に嘘ついてまで
自分を偽ってまで笑っても
きっと幸せなんてつかめない。
だから、幸せな時に笑えばいい。
いいことあるから。

こころ
高岡西高等学校1年 前田和実
なぜ人には心があるのだろう
なければこんなに悲しいことも苦しいこともないのに

昨日 友達とけんかをした
一日中ずっともやもやしてた

今日は音楽の授業で誉められた
照れくさかったけど嬉しかった

そういえば
この前の部活 思うようにできなくて
涙が出るほど悔しかった

明日は友達とお出かけ
久々なので楽しみだ

思えば思うほど
溢れる たくさんの気持ち

心がなければ傷つかない
でも
心がなければそこからは何も生まれない
嬉しい気持ちも楽しい気持ちも感じない

だから
やっぱり 心があってよかった

ときには試練も出てくるから
乗り越える強さも必要だ
でも
人はそんなに強くないから
支え合う仲間がいるんだよね

普段 当たり前のように側にいる友達
いつどうなるかなんて誰にも分からない
だから
小さなことにも幸せだと思える
そんな人になりたい

誰かのせいじゃなく
自分自身で歩いてく
強い人に

理想にはまだまだ遠いけど
これからの長い人生
それを追うのも悪くない

いつかきっとなってみせる
なりたい自分に

今気づいたけれど
こう考えるのも「心」なんだな

再生
小杉高等学校3年 河村真那
生命の糸紡ぎ ワルツを踊る
クルクルと 踊りは熱を生み
熱は「私」を生んだ

地上に墜とされた「私」
生きていかねばならぬという「使命」

存在の証明 思いは積もる
シンシンと 思いは言葉を生み
言葉は「私」を生んだ

嘘で固められた「私」
憧れで埋めつくされた「未来」

憧れ
小杉高等学校3年 清水愛美
君に出会って世界が変わった。
色のない、つまらない毎日。
夢中になれるものを探していた。
あの日、君を見た瞬間、世界に色がついた。
君のようになりたい。
君のように輝きたい。

夢中になれるものを見つけた。

君に出会って世界が変わった。

世界を変えてくれて、ありがとう。

いぬ
富山中部高等学校2年 大坪由莉香
いぬの中には 何かはいってる

レトリバーの中には ヒト
時給300ドッグフード
なかなかにいい仕事

しばいぬの中にはアレ
あらく息をするかわいい口から
見え隠れしてる 黒いヤツ

トイ・プードルは キカイじかけ
単一二本 くりだす前足
あの動きは きっと中国製

ポメラニアンは 毛糸玉
主食は羊毛
かるくて安い
洗濯すると ちぢみます

いぬが欲しいならよろずやへ行こう

いぬの中には 何が入ってる?