第3回(2006年) 入賞者

佳作
麦島舞 (富山東高 2年)
島崎由紀乃 (高岡南高 1年)
坂森由梨 (高岡高 2年)
山崎悠希 (富山東高 1年)
津田美礼 (射北中 3年)
宮田舞 (高岡西部中 年)
寺崎綾乃 (大門中 3年)
塚田諒子 (富山大附中 3年)
北世莉佳子 (志貴野中 1年)
堀井星来 (博労小 2年)
中陳辰郎 (小杉小 1年)
梶川野栄 (富山大附小 5年)
すながみさとる (水橋西部小 3年)
いいゆうき (水橋西部小 3年)
奨励賞
島田絵 (横田小 5年)
大坪薫 (富山大附小 2年)
今野綾乃 (平米小 2年)
尾山雄介 (水橋西部小 3年)
中山登喜弥 (平米小 2年)
ねじめ正一氏選評
引き込まれる作品多い
 今年の作品はツブが揃(そろ)っていて、読んでいて引き込まれる作品が多かった。無理矢理に自分を押し出さずにひとりよがりになっていないところが清々(すがすが)しかった。
 大賞の「弟」は思わず「うまい!」と唸(うな)ってしまった。16歳の私と2歳の私が、弟の寝顔を核にしてくるくる変わる。いつのまにか私の背の高さを超えてしまった弟への感情がきめ細やかに表現されている。山田祥子さんはもう詩人のレベルに行っていると思う。
 富山銀行賞の「ぼくの町のじまん」は町のじまんは山車じゃなくて、本当はお父さんなんだね。
 小学生の部最優秀の「おかあさんのつめ」は「『シャキーン。』と音がしそう」というフレーズがいい。おしゃれ好きなお母さんと、お母さんのおしゃれが不思議でしょうがない子供の気持ちが出ている。
 中学生の部最優秀の「庭先の初夏」の詩の魅力は「か」行の音の響きの使われ方。初夏、お母さん、くりの木、こぼれ落ち、…とか行のコトバが連なって、軽やかな風通しのいい詩になっている。音って大事だな、ときづかせてくれた詩。
 高校生の部の最優秀の「減らないマヨネーズ」はお兄ちゃんがいないとマヨネーズが減らない。そこに気がついたのがすごい。誰かがいないってことに気づく、その瞬間の寂しさや欠落感が正確に書かれている。
 優秀賞の「こうもりのかん字」は子を生む森、とは、なんてすてきな思いつきがよかったし、「せん風き」も1年中やってるとほんとに宇宙人になれるかもしれないし、「縁って…」もご両親からめずらしくてすてきな名前を貰(もら)った気持ちがよくわかりますし、「茶柱」も最後の「もっと立ってやろうかな」のサービス精神がすばらしかった。
 受賞者の皆さんおめでとう。授賞式には受賞作品についてもっと詳しく話しをするつもりでいますから。
ポエム大賞
高岡高校2年 山田 祥子 
午後十一時
君の寝顔をのぞいていた
規則的な君の寝息
急に蛍光灯をつけたのに
君は身じろぐことすらしない
二歳の私が顔を出す
昔のように君の耳元で大声で叫んで
君をたたき起こしたいけれど…
きっと今の君は泣かない
それでは姉として何の楽しみもないから
二歳の私はとことこと行ってしまった

しょうちゃん しょうちゃん
   おねえちゃん
そう呼ばれるのが私の特権であって
そう呼べるのが君の特権であって

チャンネル争い卒業
お母さん争奪戦卒業
挑発合戦卒業
いつからだっけ?
食卓に平和が訪れたのは

午後七時
狭い台所で夕食の準備をする
君はどうしてもご飯を平らにつぎたいんだね
私は先にしゃもじを握る
私の先手に気がつかず
君は隣で待っている
手を茶碗の形にして

いつからだっけ?
君が私より大きくなったのは
「あっ 僕もっとご飯多めがいい」
「こんなもん?」
「うん」
君に見下ろされる快感

富山銀行賞
ぼくの町のじまん
高岡市伏木小学校3年 嶋田 巧 
ぼくのうまれた町…伏木
自まんできる事がたくさんあるよ。
いろんなお祭りがあるから、
大人の人も子供もみんな仲がいいんだ
中でも一番人気の「けんか山」
祭が近づくと
毎日おとうさんは準びでいないけどね…
でも祭りの日にひさしぶりに見るお父さん
すごくかっこいいんだ自まんのお父さん
きれいな花がさの山車は、
夜になるとけんかするために
かっこいいちょうちんの山に進化する
山車のまわりのハッピをきている男の人
みんなしんけんな顔
大きくて重たい山車
たくさんの男の人引っぱる。
長手と長手をぶつける。
何回も何回もぶつけてしょうぶする!
とても強いぼくの町の山車。
どの町にもまけないぞ!
そしてぼくは、毎日思うんだ
いっぱい食べて
力をつけて大きくなったら
お父さんみたいに
かっこよく山車を引くんだ!

最優秀賞
減らないマヨネーズ
大門高校3年 竹垣 美里 
うちの兄ちゃんはさ
いわゆる「マヨラー」ってやつで
いろんなものに
大量のマヨネーズをかけるんだけど
またその量がハンパじゃないからさ
うちのマヨネーズは
すぐになくなっちゃってたんだ
けどさ
去年の春
兄ちゃんは大学生になって
一人暮らしなんか始めちゃって
うちのマヨネーズ消費量は
大幅にダウンした
「お兄ちゃんがいない」だなんて
あんまり意識しとらんだけど
減らないマヨネーズを見とったら
「あぁ、元気にしとるかなぁ」って
ちょっぴり 考えてしまったんだ
おったらおったでケンカもするけど
数学教えてくれるし
嫌いなおかず食べてくれるし
「一人っ子じゃなくてよかったなぁ」とか
ちょっぴり 思ったりしたんだ

おばあちゃんがまた心配して電話したら
そっけない返事が返ってきた
どうやらうちのマヨネーズ消費量は
八月上旬より上昇予定です

庭先の初夏
高岡市志貴野中学校1年 佐々木 瑠璃子 
玄関に出ると庭の中に
マーガレットがいっぱい
お母さんの好きな花

くりの木からくりの花が
こぼれ落ちそうなくらい咲いている

春が過ぎると緑でいっぱいになる
私の家の庭

その間からいつからかなっている
いちごも顔を出している
まだ小さくてあおいいちごの実
味はうすいけど
赤くて大きくなるのがちょっと楽しみ

その横には
パセリもなっている
それをお母さんは
楽しそうに庭につみに行っては
料理に使っている

初夏の光が照りつける玄関先では
気持ちよさそうにねそべる愛犬カル
散歩もおわり
満足そうにねむっている

庭のかたすみには
あじさいがあおあおとしげってきた

この花が咲くころには
緑が輝く雨の季節の到来だ

おかあさんのつめ
高岡市平米小学校2年 坂本 結女
おかあさんの
つめが、
キラキラ
とっても長い。

わたしのつめの
ばいある。
「シャキーン。」
と音がしそう。

毎日、
マニキュアをしている。
へんなにおい。
つめをきったほうが、
あんぜんなのに。

きりたくないってさ。

もしも、わたしが、
大人だったら、
マニキュアなんて
ぬりません。

でも、ぬろうかな。
つめのキラキラ、
おかあさんといっしょだね。

優秀賞
明星ハイウェイ
富山いずみ高校2年 実桐 加奈
夜にしか出会わない街
仄暗い灰色ビル
金色のうさぎ月は
ゆっくりと前を向いた

雨降りの夜に
月明かりと 小さな僕
やあ今晩は
影が淋しくお出迎え

ああ お早う
ひきつり笑顔の僕が応えた

空の切れ端から光
うさぎ月は彼女とハイタッチ
この街にとって 最初で
最期の音
朝焼けを伝える
サイレンが啼いた

雨上がり
色付きビルと水遊び

友情論かもしれない。
有磯高校1年 谷畑 実花
毎日の中で、ふと思う。
本当に、目の前のトモダチは、
本当の思いを言ってくれているのか。
人間不信とかじゃなくて、
まぁ、つまり、マンガの読みすぎ。
一つの輪っかの中にいるために、
自分にウソをつき続ける主人公の話。
行きたくないトイレについてって、
好きでもないモノの話で楽しんでるフリ、
そんな話。
そんな主人公は、結構いたから
じゃあ、現実では?と、考えた。
人の心を読むことなんて不可能で。
多分、一生わからない。

「GoingMyWay」なんて、
もしかしたら死語かもしれない。
我が道は、いつのまにか皆一緒な道の上。
つまらないね。はっきり言うと。
毎日の中でふと思う。
今、すごくもり上がってるこの話題。
「つまらない。」
とか、言ってみようか?
つまらない話題にわざわざのったりしないけど。

人間、多少はウソをついて生きるでしょ?
わかったようなコト、言って。
ごまかして。
多少のウソを棚に上げ。
口笛吹きつつ、ごまかした。
のらり、くらりと生きてても、
多少、そんなコトもやっちまうのです。
人間だもの。とか。カッコつけてみた。

某友人へ。
TVの中の兄ちゃんの、どこがいいの?
はっきり言った、コトだけど。
とある友人よ。
そのマンガの、何処がおもしろいの?
まぁ、「おもしろくない」って、言っちゃったけど。
ごめんよ、少女A。
貴女の好きな芸能人、わかったって言っちゃったけど、実は今もわかんない。
そんなコト気にしてる 小心者です俺は。

そんな俺から、一つ提案もどき。
一日だけで、いいから。
心の底カラの、本音をはきだしてみよう。
皆が嫌いな好きなモノ、好きって。
皆が好きな、嫌いなモノ、嫌いって。
言ってみないか?
一日だけなら、いいだろうから。多分。

こんなコト、書くために、100均の原稿用紙3枚も使いました。ムダに長いし。
ごめんなさい、地球。

縁って…
高岡市志貴野中学校1年 小久保 縁
縁って私の名前
えん
ゆかり
どちらでもない
縁を緑と読む人もいる
字がちがうのに…

縁って私の名前
(よすが)って読みます
初めて私の名前を見て
ちゃんと読んでくれた人は
だれもいません
おかしな名前かな

縁って字を調べてみると
もののまわりの部分
めぐりあわせ
頼りにする
かかわり合い
やっぱりとてもいい
この名前すごく好き

縁って私の名前
世界に一つの私の名前

茶柱
高岡市高陵中学校2年 木元 文紀
僕は
幸せを呼ぶラッキーマン

僕が立てば
みんなが僕を讃える

照れちゃうな。

にやけちゃうな。

たんなる
僕の気まぐれなのに

照れちゃうな。

にやけちゃうな。

もっと立ってやろうかな

こうもりのかん字
高岡市平米小学校2年 中村 岳広 
こうもりって
かん字で書いたら
どんなのだろう。
たとえば
「子生森」
「甲森」
「子生もり」
ぼく、子生森だと思うなあ。
だって、森のどうくつで
子を生むんだもん。

せん風き
富山市水橋西部小学校3年 高宮 綾香
夏になると
いつも目が回ってる
ぐるぐるぐるぐる 回ってる
風で体をひやしてくれる
とってもいい気もちだ

せん風きにむかって
「ワレワレハ、ウチュウ人ダ。」
と言うと おもしろい。
私が、
「ワレワレハ、ウチュウ人ダ。」
と言うと 本当のうちゅう人みたいになる。
お姉ちゃんが、
「ワレワレハ、ウチュウ人ダ。」
と言うと ガラガラ声でゆかいだ。
どこか、ほかのうちゅうからきたみたいだ。
どうしておもしろい声に、なるんだろう
なるんだろう?
ふしぎだな

やっぱり、次の日も回ってる
でも、夏しか回らないから
とってもさびしいよ!!
一年じゅう回ってればいいのにな。
はやくうちゅう人になりたいな。