第9回(2012年) 入賞者

佳作
土田晴香 (奥田小 6年)
木山舞 (横田小 6年)
金森香乃 (成美小 5年)
荒井翠 (平米小 5年)
斉藤大介 (平米小 6年)
近堂渚 (早月中 1年)
工藤祐奈 (岩手県矢巾町矢巾北中 1年)
高山りか (五位中 2年)
要藤千明 (高岡第一高 2年)
髙宮茉由 (高岡龍谷高 2年)
竹内豊 (高岡工芸高 3年)
橘楽夢子 (高岡第一高 1年)
奨励賞
濱崎蒼生 (津沢小 5年)
松口由佳 (砺波東部小 5年)
山谷充輝 (成美小 5年)
阿部文音 (富山大附小 5年)
永沢歩依 (平米小 5年)
原勇威 (早月中 1年)
中嶋南海 (五位中 1年)
養藤智哉 (五位中 1年)
宮下侑也 (高陵中 3年)
一家彩乃 (高陵中 3年)
西川郁美 (高岡工芸高 2年)
山本聖弥 (高岡第一高 1年)
高山つばき (高岡第一高 1年)
ねじめ正一氏選評
自分の言葉 フル回転
 今年は小学生の応募作品が充実していました。
 ポエム大賞「窓の外」は車の中で退屈してきて弟と席を変えたとたんに風景が飛び込んできます。それも風景を目で追っているだけでなく、体で感じ取っています。そして、一語とも気を抜いていません。感じたコトを自分の持っている言葉をフル回転させて正確に書いています。「夏の冬眠中」「ふみきりにつかまった」という言葉は作者の真骨頂です。読み終わったあとに心弾んできて、子ども詩をはるかに越えて大人の私たちにも詩の言葉が届いてきます。
 富山銀行賞「ポカーン」は、おかあさんにツノが生えてくると、フツーは恐いのですが、ツノが生えてくる理由を考えているところがユニークです。しかも、考えているうちにおかあさんのツノは折れてしまうのです。これもポカーンのなせるワザです。ポカーンが魔法の言葉になっています。
 小学校の最優秀賞「中くらいもん順」は中くらいに最後までとことんこだわっています。私もこどものときは中くらいもんでした。だから、この詩はよく理解できます。考えてみれば世の中には中くらいの人たちの方が多いのです。この詩は中くらい人たちの星です。
 中学校の最優秀賞「梅雨明け」はどこに言葉が向かっているのか不明です。この不明感がたまらないのです。どこ、どこ、どこと思っているうちに「:::商売繁盛の夏が来る」という言葉に出会ったときは思わず笑ってしまいました。
 高校の最優秀賞「トッピングファミリー」は書きたいことをガムシャラに書いています。結論がどうであろうといくところまでいってやろうという言葉の意気込みがあります。トッピングという言葉をここまで押し切るパワーの勝利です。
 今年もたくさんの詩の応募ありがとう。表彰式では入賞作品を時間の許す限りたくさん紹介したいと思っています。
ポエム大賞
窓の外
高岡市平米小5年 広瀬 友香
弟の席と入れかわった
走る車の中

ブオー
窓をあけると
かみの毛がふっとびそうな風がきた

電線は
一人ごとかな
だれかとないしょ話しているの?
アワ アワワワワ

緑の手形のグリーンカーテン
夕食の水を待っている
たくさんの口

部活帰りの中学生
体中から
ヒーヒー
聞こえてくる

グガーグガー
いびきをたてる学校
ただいま夏の冬眠中

カーンカーンカーン
やったぁ
ふみきりにつかまった
長い貨物列車がきてほしいな

右に曲がったら
やる気スイッチ オン
窓にうつる
自分の顔にVサイン

富山銀行賞
ポカーン
富山市中央小3年 細野 耕平
ぼくは いつも ポカーン ポカーン
たとえば そう こんな時
おかあさんのガミガミタイム
ぼくのポカーンタイムが始まるよ
ポカーン ポカーン ポカーン
そしたら おかあさんに
ツノが1本 2本とのびてきた
でもでもぼくはこわくない
それはポカーンとしてるから
でもでもぼくは考える
おこられる理由って何だろう
ポカーンと考えてるうちに
おかあさんのツノがおれていた
ごめんね ごめんね ごめんなさい
ポカーンはぼくのくせなんだ

最優秀賞
中くらいもん順
高岡市成美小5年 大川 凜太郎 
大きいもん順だ 小さいもん順だ
と言いいつも三人でいい合っている

おれのほうが先だ おれが先だ
大きいもん順だ 小さいもん順だ

ゆずる時もあれば このような文句の言いあいをするときもある

でもしかし 中くらいもん順という文句はでてくる時がない
もし中くらいもん順があったらどうなるだろうか 中くらいから始まったら 大や小はどうなるだろうか
中の次は 大 小 どっちなのか

やっぱり中くらいもん順は必要じゃないのだろうか

たとえば プール開きのときいつも小さいもん順だけど
中くらいもん順から始まったらどうなるだろうか
三四年から始まり
さいごは一年生になるかもしれない

やっぱり中くらいもん順はいらないのかな

でも 三兄弟のまん中は 大きいもん順でも 小さいもん順でも順番はかわらないんだよな 中もたまには一番になりたいと思っているかもしれない

中くらいもん順じゃなくても 一番になる方法はないのかなぁ

やっぱり中くらいもん順は必要なのかなぁ

梅雨明け
高岡市高陵中1年 島 啓太 
青い空はさわぎだす
やっと今年も夏が来る
雲が空をさえぎるけど
空は負けじと街を輝かせる
そんな夏がやって来る

風はヒゥーとさわぎだす
やっと今年も夏が来る
夏は風が一番売れる季節
あせびっしょりで暑い時
冷たい風をふかせてお金をいただく
「あぁ気持ちいい。」
言葉のお金をがっぽがっぽかせぐ
商売繁盛の夏が来る

おーいみんな 夏が見えるぞ

トッピングファミリー
 伏木高3年 畑 まりな
私はトッピングが大好き。
例えば食べ物だったら、ご飯にふりかけ・
アイスにチョコチップ
これはあたりまえかぁ
でもね、トッピングっていろいろあって…
私のとっておきのトッピングを紹介しちゃうよ。うふ。
例えば明日は運動会、親子リレーがあるの。
隣りのまーくんのお父さんがね、サッカーが得意でとっても走るのが早いんだって。明日は一日トッピングしちゃおうっと。
トッピング開始
用意・スタート
あぁうまくいった。

次の土曜日はピアノの発表会。向こう三軒隣りのあかりちゃんのお母さん、とってもピアノが得意なんだって。ピアノの発表会の連弾があるから、そのときトッピングしちゃおーっと
トッピング開始
用意・スタート
あぁ、うまくいった。

あーあ明日は数学の試験、いっぱい勉強しなくちゃ!私の親友のみきちゃんのお兄ちゃん、とってもイケメンで頭がいいんだって。うちのお兄ちゃんと大違い。
トッピング開始
用意・スタート
あぁうまくいった。

次は何のトッピングにしようかなぁ?
あ!そうだ今度の水曜日にタレントオーディションがあるんだってぇ。私も出たいケド桜町3丁目の酒屋さんのサクラちゃん。お目めがクリクリしてて、とってもかわいいの‼あの子だったらオーディション合格間違いなし
トッピング開始
用意スタート
あぁうまくいった。

本当にそうかなぁ?
家の中を見ると知らないおじさんがいるけどあれ、誰だっけ。二・三度トッピングしてるうちにどこのお父さんかわからなくなっちゃった。
知らないおばさんもいる。あれも二・三度トッピング誰だろう。
知らないお兄さんもいる。それも何度かトッピングしたんだっけ?
もう誰だかわかんないや。
そして私、一斎にその家族?であるらしい人たちから指をさされた。
「あんた、誰?」
ドキッ私も何度となくトッピングされたからなぁ。もう誰が誰だかわかんない。
これがトッピングファミリー
世界中トッピングファミリーだらけらしい(・・・)

優秀賞
天国地ごくの夏休み
高岡市下関小学校3年 岩松 康太
学校お休み ウッキッキー
友だちと遊ぶぞ ピーンポン
つめたいプールで シュパンシュパン
アイスがおいしい ギーンギン
長野のたきでしゅぎょうした ワッチョー
高おか七夕 キラキラだ
オリンピックもぜっこう調
メダルたくさん キーンギン

今年の夏は天国だ

今年もあついな ジリジリだ
友だち るすだな ひますぎる チーン
お母さんかみなり ピシャッピシャッ

今年の夏も時々地ごく

三年生の夏休み
のこりの半分 ぼくしだい
どんな天国まっている

ついでのお願い
高岡市東五位小学校6年 吉田 光輝
ぼくの夏休みは ついでのお願いだらけ

玄関の花の水やり
「ラジオ体操に行ったついでにお願いね」

洗濯物干し
「朝の涼しいうちの花の水やりついでにお願いね」

弟を起こしたり着替えさせたり
「朝ごはん食べるまで時間あるついでにお願いね」

寝ぼけた弟に朝ごはんを食べさせたり
「自分が食べるついでにお願いね」

ちょっと ついでが多すぎないか?
うっかり言うと 大失敗

「じゃあ、ちゃんと宿題して ついでに勉強もしておいてね」

勉強 ついででいいのか?

ついでのお願いって ついでの割にラクじゃない

散歩
高岡市高陵中学校1年 木間 眞 
ぼくは散歩した
暑い夏の午後
せみの声が
ミーンミンとなりひびいている
山町筋を散歩した
そぼくな町なみだった
古い土蔵づくりの家が散在していた
どこか素ぼくでなつかしく感じた
自分の家とは違った
がっちりとした分厚い壁
屋根が大きく模様にきれいにみえる
窓の防火扉には少しおどろいた
閉めてしまうと
家の中がまっ暗になると思った
自分の家とは全く違った家
高岡のお金持ちの住んでいたところ
明治の大火の後にできたところ
火災や盗難のために土蔵づくりにしたと
祖父から聞いたことがある
祖父の事を思い出した
祖父は去年歩けなくなった
少し会話ができなくなった
祖父はなんでも知っていた
大きな僕に話を聞かせてほしい
小さい時の記おくはあいまいだが
たくさんかわいがってもらった
もっといろんな事や話を聞きたかった
ぼくは祖父が好きだ
一人で歩いているとさみしくなった
せみの声しか聞こえてこない
早く家に帰りたくなった
今度来る時は
だれかと一緒に来よう
楽しい話をしながら
もっと町なみを楽しみながら散歩しよう

すべてのことに
北海道教育大学付属釧路中学校2年 鈴木 晴菜

すべてのことに嫌気がさすときがある。
歩くことすらおっくうだ。
座っていればもどかしい。
話題づくりにはあきあきしているし、
相槌をうつのももうめんどうくさい。
空の青さも風の冷たさも、
こどもの喚声も人の足音もうっとうしくなって、
いっそこの世が消えてしまえばいい、
いっそこの世から消えてしまえばいい、
そんなときがある。

わたしだって人間で、
あなただって人間だ。
父だって母だって祖父だって祖母だって、
みんな人間だ。
そんなときがある。

そんなときがあって別にいい。
そんなときは寝てしまえばいい。
そんなときは何かにあたればいい。
そんなときは怒鳴ってしまえ、ふてくされてしまえ。
そんなときは時間を無為に費やせばいい。

わたしだって人間で、
あなただって人間だ。
どうせ忘れる。
そんなときはひたすら泣いて、
泣いて泣いて泣いて泣いて、
涙ですべて流してしまえ。
時間ですべて忘れてしまえ。

どうせ明日は別の日だ。
考えるだけ無駄である。

風になれやしない
岐阜県本巣松陽高1年 平山 栞
ピストルの発砲音と共に走り出す
足がグラウンドを蹴る
足に力が入り
誰にも抜かされまいと意地になる
どんなにもがいて走っても
風になれやしない
太陽が自分を照らし
汗が額から頬へ
そしてあごを伝って滑り落ちる
体操着は風ではためき
今はそれがうっとうしくて仕方ない
観客の視線に耐えながら
後ろから
自分を追い抜こうとしている者に
怯えながら
バトンを力いっぱい握り締めて

基盤の宇宙
さいたま市立浦和高校1年 仲川 暁美
オネガイシマス
オネガイシマス

  パチッ
          パチリ

盤の向こうに 熱を感じる
だって 僕らは
宇宙を作る 準備をしている

   パチ
         パチッ

盤の向こうに 光を感じる
だって 僕らは
宇宙を作る 真っ最中

  パチッ――


マケマシタ

小さく聞こえた 君の声
君は 作りかけの宇宙を壊した


盤の向こうに 風を感じる
だって 僕らは
宇宙を作った 英雄だから


モウ一局

大きく聞こえた 君の声
君は 素早く石を握った


盤の向こうに 愛を感じる
だって 僕らは
宇宙で毎日 遊んでいる